親愛なる小林啓様。

さくら学院とBABYMETALの制作スタッフの謎を紐解く

Mish-Mosh:音楽専門学校の優等生はBABYMETALきっかけに大成するか?(その2)

Mish-Mosh:音楽専門学校の優等生はBABYMETALきっかけに大成するか?(その1) - 親愛なる小林啓様。

(からの続き)

 

音楽専門学校の優等生

さて、また分析に戻ります。次に尚美ミュージックカレッジ」についてです。以下ちょっとニワカ知識で論を進めます。(すみません)

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1926年、ピアノとヴァイオリンの私塾「尚美音楽院」として創立以来、SHOBIは一貫して音楽教育に携わってきました。
音楽分野で最も歴史ある東京都認可の専門学校(専修学校専門課程)であり、卒業生の多くは日本、アジア、世界の国々の第一線で活躍しています。この確かな伝統と実績は、SHOBIの長い歴史の中で築き上げられてきました。
また、それを支える指導方法やカリキュラムは、時代に沿う最先端の音楽・アート・エンタテインメントを取り入れ続け、いまも進化しています。伝統と実績、そして最先端の音楽教育で、創立90周年を迎えたSHOBIは音楽と生きる力を育んでいきます。

SHOBIの特長 | 尚美ミュージックカレッジ専門学校

日本でいわゆる音楽家を養成する学校というのは、東京音大を筆頭とする音楽大学、音楽専門学校(専門学校、専修学校)、その他の音楽教室等の小規模スクールの3つに分類されるようです。(分類というより階層と言って良いのか)

ポピュラー音楽ということで見ると、音楽大学は基本的にクラッシック音楽の教育(一部の音楽大学ではポピュラー音楽教育を行っている)なので、ポピュラー音楽教育としての最高学府は音楽専門学校となるわけです。

この2つまでがいわゆる「一条校」として国や地方自治体に認可されている学校になります。それ故に中途半端な規制・指導を受けていることが、本当のプロのミュージシャンの育成機関としてはどうなの?という感じもするのですが。

 

この専門学校(専修学校)の認定を受けている、東京のポピュラー音楽系の専門学校(専修学校)はどんなところがあるか調べてみました。

「JS日本の学校」というサイトで検索したものです。
ミュージシャン/専門学校【東京】一覧/日本の学校

尚美だけは、クラッシック音楽教育がルーツにある老舗校であることがわかります。このような音楽教育業界ヒエラルキーの中、東京音大を卒業した重村氏、学校側の相当な期待の元、デビューへの後押しがされていたのかもしれません。

 

尚美は、こんな取り組みもしているようです。

デビューセンター
プロダクションやレコード会社、イベンターなど音楽業界と直結し、学生のエンタテインメント業界へのデビューを強力にサポートしています。

デビュー・就職情報 | 尚美ミュージックカレッジ専門学校

尚美のアレンジ・作曲学科講師には、藤井丈司氏(マニピュレーター、音楽プロデューサー)、水島康貴(SPEED等の作編曲、プロデュース)、浅田祐介氏(chara等プロデュース)といった面々もいますので、このコネクションで、デビューまでのサポートを得ていたのかもしれません。

 

ただこれは重村氏に限った話であって、宮坂氏はよくわかりません。ここで、ユニット名のmishmosh(寄せ集め)には、どんな思いが込められているのでしょうか?重村氏と宮坂氏が異質な二人によるコンビであることを指し示しているのでしょうか?

mishmashは「寄せ集め」の意味。mishmoshはこれが変化した言葉の様です。mishmosh自体の語源の解説は見つからなかったのですが、唯一ユダヤ系アメリカ人のコメディアン、Mickey Katzの1957年のアルバムタイトルに"mish mosh"を発見しました。動画はこのアルバムから ”Sixteen Tons”

www.youtube.com

 

 

TOD〜THE ONEに表れたドリーム・シアター愛

前エントリで「TOD、THE ONEは、欧米のロック/メタルジャーナリズムの評価が高い」と記しましたが、特にプログレプログレメタルへの親和度が高いミュージシャンからの評価も高かったようです。

ある高名なプログレメタルのミュージシャン(ドラマー)が2016年12月に、Twitterにこのような書き込みをします。

(訳)
Kornの新しいのも良かったけど、聴かせてくれたBABYMETALの"Tales of the Destinies"は徹底したプログレメタルでぶっ飛んだよ!

 

Dream Theaterのドラマーで中心人物の一人であったマイク・ポートノイ氏が、彼の息子に対して送ったTweetです。

少々基本的なところを押さえておきましょう。

  • マイク・ポートノイとは?

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http://www.sticksforstones.net/single-post/2015/10/26/Interview-Mike-Portnoy

ドリーム・シアターの元ドラマーである、Mike Portnoy(マイク・ポートノイ)。ジョン・ペトルーシ、ジョン・マイアングと共にドリーム・シアターを結成し、最初期からドリーム・シアターの屋台骨を支え続けていた。

ドラマーとしてのみならず、作曲面・コーラス面でも貢献度は高い。ドリーム・シアターの中核的存在であったため、不動のメンバーであると考えられていたが、突如として脱退。

アヴェンジド・セヴンフォールドに加入するために脱退するんじゃないかと邪推して阿鼻叫喚したファンもいたのでは。実際にはドリーム・シアターのメンバーとの意見の相違が理由とのこと。

Mike Portnoy(マイク・ポートノイ)「変拍子対応超絶テクニシャン」 | Onkui Channel

ドリーム・シアター((Dream Theater) は、アメリカ合衆国プログレッシブ・メタルバンドであり、同種の音楽性のバンドの草分け的存在である。ただ、マイク・ポートノイによれば、同ジャンルを作り出したのはフェイツ・ウォーニングのほうが先であったという。

イエス、ジェネシスなどの構築的なプログレッシブ・ロックと、アイアン・メイデンメタリカなどのドラマティックな展開を持ったヘヴィメタルの双方に影響を受け、それらを各々の豊かな演奏技術と多彩なバックボーンで組み合わせたスタイルを築き上げている。ことに双方の要素を色濃く持つ音楽性のラッシュについては、メンバーが(特にアルバム『アウェイク』の頃まで)あちこちのインタビュー等でその影響を公言していた。
その音楽性とテクニックから、日本での人気も高い。

1985年、ボストン市にあるバークリー音楽院に通っていたジョン・ペトルーシ、ジョン・マイアング、マイク・ポートノイの3人ペトルーシとマイアングのバンド仲間のケヴィン・ムーアが参加し、4人編成のバンドとして活動を開始する。

Wikipedia/ドリーム・シアター項より)

時にプログレともメタルとも形容されるその壮大なサウンド・スケープ。確かなテクニックと予測不可能な展開を誇る凝りに凝った大仰なサウンドをオーヴァー・グラウンドで堂々と繰り広げるその様はある種痛快でもある。

(中略)
日本人特有の分類好きや、取り扱われているメディア等の問題から、いささか聴き手が限定されてしまっている事実には少し悔しくも思う。

楽器を嗜む人は勿論の事、理論などを気にせずピュアに音楽に接するリスナーにも彼らの楽曲の持つパワーはきっと伝わるはずだ。 

プロフィール|Dream Theater (ドリーム・シアター)|ローチケHMV

プログレッシブ・メタル(英語:progressive metal)は、ロック・ミュージックのジャンルのひとつ。略称プログレメタル(あるいはプログメタル)。あまり明確な定義はないが、プログレッシブ・ロックヘヴィメタルの要素を取り入れたサウンドで、1990年代以降はひとつのジャンルとして確立された。

そのサウンドの概要は、プログレッシブ・ロックの持つ技巧的あるいは幻想的な音楽性と、ヘヴィメタルの持つハードで大胆な音楽性が合わさったもの。どちらかと言うと、ヘヴィメタルの要素がベースになっているが、「長大な楽曲、変拍子、転調、シンセサイザーの多用、コンセプト性を持ったアルバム構成」など、プログレッシブ・ロックの特徴もそれなりに収められている。

Wikipedia/プログレッシブ・メタル項より)

これ、要はプログレメタルの始祖ともいうべきドリムシの元中心メンバーが、絶賛って言っていいほどのコメントをしたってことですね。

 

このTweetについて、すぐにMish-MoshのFBページでコメントが返されます。

2016年12月29日 9:36

Wow!ビッグニュースを教えて下さってありがとうございます!

BABYMETALの存在もついにマイキーの元に届いたのかと思うと本当に感慨深いものがあります。

また、プログレが大好きな自分たちの曲がピックアップされたことがとても嬉しいです!

Mish-Mosh - 2016年4月1日 世界同時発売されるBABYMETALのNEW ALBUM、 『METAL... | Facebook

これはプログレ・ファンであったら相当嬉しいでしょう。そもそも日本のこんな若い世代にドリムシファンがそんなにいるとは思えないんですけど。(日本でプログレメタルが人気があるかどうか?はいろいろ見方があるようですけど)

ここまでのMish-Moshからの似たようなコメントを並べてみます。

プログレメタル風組曲
「スネア連打が好き」
「型にはまらない楽曲制作を得意とし」
「構成が奇抜で企画性の高い作品に定評」
「大好きなDream Theater
「マイキー」←!!! 

意外なプログレメタル愛のサイン。Mish-Moshは相当なドリムシマニアなのか?

また、ネット(主に2ch)では発表直後から、オマージュ元となった曲について様々指摘があり、中でもやはりダントツ、ドリムシとの類似性を指摘する声が大きかったです。指摘があった曲を並べてみます。

以下、非公式の動画ですのでリンクのみ

Dream Theater - In The Presence of Enemies - YouTube

Dream Theater - The Dance Of Eternity - YouTube

Dream Theater The Glass Prison - YouTube

Dream Theater- Overture 1928 (Instrumental) HD (Live Scenes From New York: 2000) - YouTube

Dream Theater - 6:00 - YouTube

Dream Theater- The Dark Eternal Night (with lyrics) - YouTube

Periphery - Have A Blast - YouTube

Ants of the Sky - Between the Buried and Me - YouTube

 

 

KOBAMETALとMish-Moshの共通項は、ドリーム・シアター/プログレメタル

さて、もう一度、前エントリーでも引用した、コバさんのインタビューを振り替ってみたいと思います。

これもメタル世界地図を広げたときに、プログレッシブ・メタルで・・・ドリーム・シアターとか自分も凄く好きだったバンドのジャンルをどうやって向き合っていくかってところで、こういった形にするまでは2、3年くらいはかかりました。

だからいろいろと大変ではあったんですけどね。演奏もそうなんですけど、何回も何回もアレンジをやりながら、やっと形になりましたね。

(ヘドバン Vol.10/KOBAMETALインタビューより)

この発言を見て、コバさんがアミューズ入社直後にプロモーションを担当したとの話があるバンド「SIAM SHADE」について調べてみました。

すると、SIAM SHADEはドリムシ・フォロワー(と言っては失礼なのかもしれませんが)のプログレ・バンドだったことがわかってびっくり!全く知りませんでした。

ライブ映像探ってみたのですが、まさしくプログレプログレメタル。

www.youtube.com

SIAM SHADEの仕事を通してドリムシファンとなったのかどうかはわかりませんが、コバさん自身がメタル好きとは言いながら、相当にプログレ趣味に寄った嗜好を持っていたのか?

そして「いいね!」の仕事を通して、Mish-Moshプログレメタル/ドリムシ愛とコバさんが共鳴して、TOD〜THE ONEの構想が始まる・・・というような想像もできてしまうのです。

ドリムシマニア/プログレメタル愛はたぶん宮坂氏なのでしょう。宮坂氏こそが、コバ氏と話の合う方のような気がしてきました。(FBコメントが微妙に男言葉のように感じるという根拠だけですが)

それを楽理に明るくて、オールラウンダーであろう重村氏が支える構図なんでしょうか?(重村氏も同じくこれ系のマニアというなら、またそれも面白い話だとは思いますが)

 

TOD〜THE ONEの制作は、実際にはどの様なものだったのか?Mish-Moshの共同作業者ではないのですが、ゆよゆっぺ氏の「メギツネ」編曲に関するインタビューでの発言に注目してみたいと思います。

「メギツネ」の編曲をやらせていただいた時は、最終的に36パターンできまして。普通は出しても4つくらいなんですけど、36パターン全てやりとりしていて、イベントも重なって、やる気しかないのに体だけが追いつかなくなって、胃潰瘍で入院しました……。その甲斐あって「メギツネ」も話題になって、少しでもベビメタという名前を広げる手伝いができたはずです。

ベビメタでは絶対に妥協を許さないんですよ。普通の制作は、「この日までに納品ください」ですが、小林さんは「この日がデッドラインだから、その日まで走り続けて、一つでも素晴らしいものをつくろう」という考え方の人なんです。

誤解を恐れずに言えば、ベビメタに関わらせていただいて、生きることの苛酷さ、突き詰めるとは、妥協しないとはどういうことか、本当に身をもって学びました(笑)。

(2/2) まだEDMがチャラいとか言ってんの? ゆよゆっぺ/DJ’TEKINA//SOMETHINGインタビュー - KAI-YOU.net

楽曲制作におけるコバさんのものすごいこだわり方・突き詰め方(振り切り方)が良くわかります。また、TOD〜THE ONE編曲の共同作業者であるtatsuo氏のこんなTweetがありました。 

この楽曲は、メタル系のベテランサウンドクリエーターであるtatsuo氏の多大なるサポートも得て完成したものなのでしょう。

しかし「大好きなDream Theater風のフレーズやリフをふんだんに作って入れてさせていただきました!」との自身の発言からも、編曲においても相当に大きな役割を担ったと想像できます。 

そして、Mish-Mosh自身が、コバさんの尋常ではないこだわり方に食らいついて「振り切った」結果、プログレメタルの始祖も認めるような出来に仕上がったものと想像できます。

 

今後はこの楽曲制作で体験した「振り切り方」をこれからのMish-Moshの創作活動に活かせるかどうか?そしてBABYMETALの楽曲にどう反映されるか?  

と書いて、ふとSIAM SHADEの中心人物/ギタリストDAITA氏繋がりのBOH氏、プログレ変拍子大好きギタリスト藤岡氏と、BABYMETAL周辺のプログレプログレメタル好きの人脈が見えてきます。

www.youtube.com

これに作編曲と、コバさんの血を継いだプロデュース力を身に着けたMish-Moshが加わって、ものすごいアルバムが出来上がって、BABYMETALのスピンアウトプロジェクトながらワールドツアー、そこから更にMish-Moshが世界に活動の場を広げるとか・・・妄想は膨らみます。

2017年4月に発表される予定の仮バンドのアルバム聴いて妄想さらに膨らませたいと思います。

仮BAND初のミニアルバムは4月にリリース!!

今まで誰も聴いた事が無いであろうプレイが満載です(∩・∀・)∩
ジャズ、フュージョン、ロック、メタル、クラッシック、ポップス
全ての要素が詰まったアルバムになっています!

(CDショップにはJazz、フュージョンの棚に置かれると思いますが...)

ameblo.jp

BOHさん、BABYMETAL関連の棚に置かれると思いますよ。つまりタワーレコードだとアイドルコーナー。アイドル藤岡さんもいるし、ちょうどいいんでは?笑 

 

 

 

FBの個人ページ(鍵付きですが公開されている情報の範囲)を探っていたら、どうやらお二人結婚なされたようです。2016年9月頃はその表記はなかったはずなのですが。ベビメタの楽曲提供で手応えを感じて経済的な見通しができたのかもしれませんね。

 

 

(この項以上)