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親愛なる小林啓様。

さくら学院とBABYMETALの制作スタッフの謎を紐解く

Mish-Mosh:音楽専門学校の優等生はBABYMETALきっかけに大成するか?(その1)

さて、前回は情報が比較的多い方を選んでみたのですが、ちょっと長編になりすぎたこともあって、今回は軽めに、若い方で、情報が少ない(ものすごく少ない)方を選んでみようということで、BABYMETALの2ndアルバムを象徴するような曲 "The One" "Tales of The Destinies"の制作に参加された、「Mish-Mosh」について書き進めていこうと思います。(そのため推測推論が多めになっていることはご容赦下さい。)

では、情報が少ない中でもMish-Moshの公式FaceBookページと、二人が卒業された尚美ミュージックカレッジのサイトに記載されているプロフィールから分析を進めていきます。

f:id:Padi-METAL:20170224203418j:plain

宮坂宜明(music, lyrics,gt.) 重村紗里(music, lyrics,key.)

二人組作編曲・音楽クリエイターユニット

BABYMETAL、ELISAなどのアーティストを中心に、アイドルソング、アニメやソーシャルゲームのテーマソングまで幅広く楽曲提供。

2013年、TVアニメ『革命機ヴァルヴレイヴ』3rd ED主題歌、2014年、映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』主題歌の作曲を担当。

また、自身のユニット名義で担当した、モバゲーゲームアプリ『ラルディシア クロニクル』の公式テーマソング『未完成バロメーター』iTunes J-POPの注目作品にピックアップされる。

型にはまらない楽曲制作を得意とし、構成が奇抜で企画性の高い作品に定評がある。
また、二人それぞれギター、キーボードの演奏を得意とし、アーティストのサポートでLIVE出演などでも活躍。

Mish-Mosh - 基本データ | Facebook

宮坂宜明、重村紗里2人の作・編曲ユニット。

在学中に意気投合し、活動を開始

2013年TVアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」主題歌「REALISM」ELISA)、2014年映画「楽園追放 -Expelled from Paradise-」主題歌「EONIAN」ELISA)やBABYMETAL「いいね!」の作曲、2016年『ANICHRO』収録曲ジョジョ~その血の運命~」ELISA)の編曲などを担当。
型にはまらない楽曲制作を得意とし、構成が奇抜で企画性の高い作品に定評がある。

www.shobi.ac.jp

その他インターネット上にある情報と突き合わせてみても、このプロフィール上に記載されていること以上の事柄はなかなか出てきません。さて困った。基本事項を少しづつ紐解くことにします。

 

 

BABYMETAL「いいね!」が初仕事か?

2人の卒業年は明確な情報はありませんが、重村氏については2008年4月入学とのインタビュー記事(2008年入学直後のインタビュー)があります。アレンジ作曲学科は2年制なので、2010年3月に卒業ということでしょうか。

重村 紗里(しげむら さり)
アレンジ・作曲学科 ソングライティングコース
2004年4月 東京音楽大学 入学
2008年3月 東京音楽大学 卒業
2008年4月 SHOBI アレンジ・作曲学科 入学(現在在学中)

www.shobi.ac.jp

お二人ともストレートに進学・卒業しているとして、重村氏は1986年生まれ、宮坂氏は1990年生まれ。今年(2017年)で31歳&27歳のコンビということですね。

まずは、BABYMETAL側の「いいね!」に関する動きを時系列で整理してみます。

www.youtube.com

・Voレコーディング(?):2011年12月5日
・初演:2012年1月9日
・MV公開:2012年2月24日
・シングルリリース:2012年3月7日

すぅちゃん(SU-METAL)が新曲のVocalレコーディングしていると思われる写真が2011年12月5日に公式TwitterにUPされています。

この半年前にはコンペが始まっているとすると、2人が卒業したと思われる2010年3月から1年以上経った2011年中頃に「いいね!」への楽曲提供が決定したものと想像できます。

他の楽曲のリリース時期(2013年以降)と比較して、この仕事がMish-Moshのプロとしての初仕事になると断定していいと思います。

作詞クレジットは、中田カオス(のりぞー氏)、編曲は:daiki kasho(嘉生大樹氏)で、Mish-Moshは単独での作曲(共作者なし)となっています。

 

時系列については、ふらこメタルさんのこのエントリーを参考にさせて頂きました。

su.hatenadiary.com

 

 

BABYMETALにとってもエポックメイキング的な楽曲制作に携わる

2014年の「BACK TO THE USA/UK TOUR 2014」ツアー、2014年11月8日、O2アカデミー・ブリクストンでにて、ある曲が初公表(初演)されます。(当初は曲名が公表されず、暫くファンの間で「The One」と呼ばれていました。)

初演当時の報道です。

叙情的なギターメロディが新しい曲の到来を告げる。大きなBABYMETALフラッグを持った3人がステージ上に現れる。

始まったのはそう、DRAGONFORCEを思い起こすようなメロディックスピードメタルのナンバー(注:実際にDRAGONFORCEの両ギタリストのSam TotmanとHerman Liが曲作りに関与した)。

道なき道を進めとレジスタンスを歌う楽曲は聞く者皆を奮い立たせ勇気づけてくれるかのようだ。

「ウォ~」と高らかに歌い上げると、何と初見にして大きなシンガロングが起きる。

新たなメタルレジスタンスを象徴するような、新しいメタルアンセムの誕生の瞬間だ。

www.entamenext.com

今や、BABYMETALの代表曲の一つともなっている「Road of Resistance」(以降ROR)です。この楽曲制作にMish-Moshは参加することになります。

クレジットは、作詞:KITSUNE of METAL GOD、MK-METAL、KxBxMETAL 、作曲:Mish-Mosh、NORiMETAL、KYT-METAL 、編曲:教頭。

ただ、いかにも複数の元曲をマッシュアップした作りの本作、Mish-Moshが作曲したパートはどこになるのかは不明です。

 

制作時期ですが、Sam TotmanとHerman Liの楽曲制作(ギターパートのアレンジと演奏を担当したと言われている)は、2013年に行われていたとの発言(同じくメンバーのFrédéric Leclercqのインタビュー)もありますので、2013年の中頃にはデモバージョンが完成していたと思われます。

ここから推測すると2013年の早い時期に、Mish-Moshは楽曲制作に参加していたものと推測できます。(2013年のすぅちゃんのさくら学院卒業後の「BABYMETALでの活動継続」が決定した直後から制作が始まったと見るのが最も正しそうです。)

もちろんこれより前に開始されていた可能性もあります。しかしこの推測から更に、BABYMETAL継続に迷っていたもあちゃん(MOAMETAL)の背中を押すという意味も込められた曲なのでは???・・・なんていう妄想も広がりますが。あくまで妄想です。

www.youtube.com

 

 

そして、2016年4月に発表されたBABYMETAL、2枚目のオリジナルアルバム(スタジオ録音のアルバム)「METAL RESISTANCE」に収録された、「Tales of The Destinies」(以降TOD)「THE ONE」の制作に携わります。

アルバム発表時のMish-Mosh公式FBでの発表です。

2016年4月1日 世界同時発売されるBABYMETALのNEW ALBUM、
『METAL RESISTANCE』に収録されている楽曲12曲中、3曲の楽曲制作を担当させていただきました!
M1. 『Road of Resistance』(作曲/共作)
M11. 『Tales of The Destinies』(作曲) (編曲/共作)
M12. 『THE ONE』 (作曲) (編曲/共作)

『THE ONE』は『Tales of The Destinies』で作ったリフから膨らませた楽曲で、この2曲は合計すると約12分のプログレメタル風組曲となっています。
どちらも、大好きなDream Theater風のフレーズやリフをふんだんに作って入れてさせていただきました!
『Tales of The Destinies』は色んな仕掛けがあり、ライブでも楽しめる構成になっています☆

www.facebook.com

欧米のロック/メタルジャーナリズムの評価も高く、BABYMETALのサウンド面での新機軸となった曲であると言っていいと思います。

www.youtube.com

クレジットは、作詞:KITSUNE of METAL GOD、KxBxMETAL、作曲:Mish-Mosh、編曲:tatsuo、Mish-Mosh、となっていて、Mish-Moshの関与度合いは正直な所わかりません。

しかし、少なくとも作曲は(単独)で、且つ編曲にも関わっている(共作している)ことから、Mish-Moshの個性が十分に反映された楽曲となっていることは推測できます。FBコメントからも自信が伺えます。

 

さて、制作時期ですが、コバさん(KOBAMETAL)のインタビューでこういう発言があるのを発見しました。

これもメタル世界地図を広げたときに、プログレッシブ・メタルで・・・ドリーム・シアターとか自分も凄く好きだったバンのジャンルをどうやって向き合っていくかってところで、こういった形にするまでは2、3年くらいはかかりました。

だからいろいろと大変ではあったんですけどね。演奏もそうなんですけど、何回も何回もアレンジをやりながら、やっと形になりましたね。

(ヘドバン Vol.10/KOBAMETALインタビューより)

コバさんのプログレメタルも好きというのを公に発言していたというのもちょっと驚いていたりするんですが、制作開始時期は「METAL RESISTANCE」発表の2016年4月1日から遡ること2〜3年前。2013年4月〜2014年4月頃には制作が開始されていたということになります。

そうなると、TOD〜THE ONEもRORと同じ様な時期から制作開始されていたということでしょうか?やはり2013年4月、すぅちゃんがさくら学院を卒業し、BABYMETALでの活動継続を決定したという時期には、いろいろな事柄が動き出していたのでしょう。

 

  

BABYMETAL以外の仕事

FBプロフィールに記載されている「ソーシャルゲームのテーマソング」といのは、2013年5月発表された「未完成バロメーター」という曲のことです。尚美ニュースリリースでも発表がありました。

今回、ゲームのテーマ曲ということもあり、スピード感や勇壮さを感じられるようなサウンドを目指しました。ギターなどは近年多い、J-POPよりのロックアニソン系のアレンジにしたことで全体のソリッドさが出たかと思います。
それから、今回生ドラムを導入したことも奥深いサウンドを作る要になっているかと思います。僕たちはスネア連打が好きなのでドラムの海老原さんにはガッツリ叩いてもらいました。
レコーディングは印象的でしたね。yasuさん(山口泰さん)は、とにかく楽しい空間を作ってくれるんです。ピリピリした雰囲気の中でもろともせずにPCの前にお花を生けたり(笑)なのに仕事は凄く早かったりして、本当に不思議で楽しい空間でした。

http://www.shobi.ac.jp/cms/mt-search.cgi?IncludeBlogs=3&limit=20&search=mish-mosh

www.nicovideo.jp

エンジニアの山口泰氏とは、その後2016年にこんな仕事もされています。

www.youtube.com

これらの仕事については、どのような経緯で参加されたのかは全く不明です。

しかしエンジニアの山口泰氏は、BABYMETALのステージでマニピュレーターを長らく務めている宇佐美秀文氏の師匠である田辺恵二氏と(たぶん)つながりがあるのですが、確実な情報はありません。(可能性はあると思います)

 

 

ELISAへの楽曲提供

前記以外で、プロフィールに記載されている曲に関しては、全てELISA」というアニメ系の楽曲を多く歌っている歌手に提供した楽曲になります。簡単なプロフィールを引用しておきます。

1989年神奈川県生まれ3才からピアノを始め、中学一年生のときに合唱団に入ったことをきっかけに歌うことの楽しさに目覚める。中学三年のときには、NHK全国合唱コンクール全国大会に出場。高校1年生のときに、先生についてオペラを始める。大好きなオペラは、モーツァルトの『フィガロの結婚』。
2007年10月、メジャー・デビュー、デビューシングルとなる「euphoric field feat. ELISA」がオリコンシングルチャート初登場22位を記録した。

ELISA | BARKSアーティスト | コンサート・ライブ等の音楽ニュースサイト

 ELISAは2013年までは「ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント」(映像ソフト制作会社。1989年にパイオニアLDCから社名変更)に所属していましたが、その後「SME」に移籍。

Mish-Moshは、ELISASMEに移籍した後の2013年に楽曲提供を始めます。

2016年11月に発表された、ELISAのアルバム発表時のイベントには、2人も出席し、これが、現在までのところMish-Moshが公の場に出た唯一の機会になったようです。

www.youtube.com

尚美ニュースリリースでは、こんな解説が記載されています。

ELISAのルーツともいえるオペラやソプラノ歌唱の要素を積極的に取り入れ、オーケストレーションや劇伴的なアプローチを大胆にアレンジに組み込んで現代的な打ち込みのリズムトラックと融合させることにより(以下略)

http://www.shobi.ac.jp/cms/mt-search.cgi?IncludeBlogs=3&limit=20&search=mish-mosh

要は「クラシカル要素の強いプログレ」ですよね(特に「REALISM」)。個人的には「Renaissance」という1970年代のイギリスのプログレバンを思い出しました。

 

しかし、この仕事についても、どのような経緯で参加されたのかは全く不明です。

ただ、ELISAが以前所属していたジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントは(SU-METALが在籍した)可憐Girl'sが主題歌を歌った「絶対可憐チルドレン」の制作会社でもあるので、何らか関連があるかと・・・一瞬思ったのですが、Mish-Moshの楽曲提供は2013年からなので、たぶん関係ないでしょう。まあ大手の映像会社ですから偶然ですね。

 

 

セッション・ミュージシャンとしての顔も?

さて、次にプロフィールの「二人それぞれギター、キーボードの演奏を得意とし、アーティストのサポートでLIVE出演などでも活躍」とあるのですが、公式FB遡って調べてみると2014年にこんな仕事をしているのがわかりました。

これ以外はセッションのような仕事の形跡は見当たりませんし、学生時代のライブ情報も見当たりません。セッション・ミュージシャンとしての実績・経験は非常に少ないと思います。

www.barks.jp

ところで、石井杏奈さんは広島出身で、ASH(アクターズスクール広島)出身。現在はUS在住のシンガーソングライターの様です。(E-girlsに同姓同名のダンサーがいるけど別人)

1994年生まれの今年(2017年)で23歳。ASHには2010年まで在籍していたらしく、すぅちゃん(SU-METAL)と在学時期被っているので、これがMish-Moshとの関連性があるのか?とも思いましたが、他に何も情報がありませんし可能性は少ないかなと思います。

 

本論とは関係ないですが、石井杏奈さん、なかなかいい曲を書くし、声も素晴らしい。ASHの人材やっぱり凄いなと思いました。一度インディーズCDデビュー後プロ活動を辞めたのかな?ぜひ復活して欲しい人材ですね。

www.youtube.com

 

 

 

しかしなんだ、この全般にニアミス度高いのは・・・

 

 

 

(この項続く)

 Mish-Mosh:音楽専門学校の優等生はBABYMETALきっかけに大成するか?(その2) - 親愛なる小林啓様。